無限に生じるディレンマ 〜Today's me〜
信じられない。誠に腹立たしい。そんな思いをする羽目になったキッカケを語るために、5/10の午前中まで遡る。
いつも通りしあわせ島へと向かう。家から出ると、カブ売りのガキが出待ちしていた。「露骨だなぁ」と思いつつも、日課である化石掘りのため、スコップを担いで島を歩き回った。ごく稀に、しあわせ島の木から家具が落ちてくることがある(1日2回)ため、木を揺らすことも忘れない。もちろん逐一網に持ち替えることも忘れない。蜂に刺されると痛いからだ(今日は1回で済んだ)。
家具を回収し、化石を鑑定し、貯金を全額下ろし、準備完了。
「待たせたな!」と思いながらガキに話しかける。
日曜午前とはいえばなんたらかんたら、と言ったあとに値段を教えてもらうのだが、私はこの瞬間を毎週毎週楽しみにしている。「100ベル切ってたらいいな」とか、「103ベル……とかかなぁ?」なんて思いながら、ガキの常套句を聞き流す。この瞬間が1番幸せ。この瞬間のために1週間生き延びているまである。
「1カブ108ベルだけんど、買っていきなさる?」
言い終わるが早いか、私は激昂していた。
流石に調子に乗りすぎているのではないか、と問いたくなるほど。
いくらなんでも高すぎる。先週たくさん買ってあげたが故に、私は舐められているのではないか。いや、そうだ。それしかない。
15,000カブ買うつもりだったが、155万ベルしか持っていない。1カブ103ベル以下であると予想したのだ。この日は用事が入っていたため、今からお金を稼ぐのは不可能。予定を変更せざるを得ない。ウリのせいで。
私は予定を立てる人間ではない。せいぜい月に1, 2回程度だ。しかし、だからこそ予定通りにいかないことが嫌いなのだ。15,000カブ買うと決めたら15,000カブ買う。それが私の世界でのルール。
そんな唯一無二絶対不変のルールが壊されようとしている。そんなことあってはならない。なんとしても15,000カブ買わなければいけない。
そう思いつつ、14,000カブ購入した。ウリちゃん、いつもありがとう。カブリババアによろしく。
ピノキオを知っているだろうか。嘘かまことか、嘘をつけばつくほど、鼻が伸びるという。
仮に私がピノキオであるとすれば、この記事を書き終わる頃には超絶美しい顔の持ち主となっているだろう。
私がピノキオじゃない可能性はとても低い。ピノキオであるかもしれないし、ピノキオではないかもしれない。
私の欠点は顔だけだ。まあそれも平均よりはかなり上なのだが。しかし、私がキノピオであるならば、この記事を書き終える頃には美人さんである。
期待を胸にし、筆を置こうと思う。
ではさよなら。ばいちゃ。