命 〜Today's me〜
哀れなり。
小さきことを気にして、自分との違いを恐れる。差別と区別の区別もつかない人間どもよ。
貴様らなんぞ自然の前では無力だ。
先人達が犯した失敗を、何故繰り返すのか。
歴史から何を学んだのか。
今日は真面目に授業を受けた。
私の記憶が正しければ、過去に1度同じ授業を受けたことがある。
80分とその分の授業料をドブに捨てているようなものだ。親には申し訳ないと思っている。いつか親孝行してみたいものだ。
ここ最近、正確無比にいうと先週の水曜日から。母親から「今日ちゃんと授業受けた?」と、毎日のように聞かれるようになった。
信用されていない。些か不満である。
当たり前のことすら当たり前に出来ない人間だと思われているのだろうか。
私の母親は、私の嘘を見破ることができる。伊達に母親をやっていない。
しかし、それも過去の話。
中学校を卒業して以来、私の演技力は上がっている。それもメキメキと。
今や自由に涙を流すことが出来るし、平気な顔で嘘をつくことが出来る。いや、後者については小学生の頃からある程度出来ていたのだが。
嘘をつくのが上手くなった。やはり嘘をつけばつくほど、嘘をつくのが上手くなるのだろう。
閑話休題。
ゴミを見るような視線を突き刺しながら問いかける母に、私はいつもこう返す。
「当たり前でしょ。ちゃんと受けてるよ」
欺瞞でコーディングされた私の返答に、母は答える。
「ふーん。信じちゃん」
バレているかどうかは母のみぞ知る。
さよなら。ばいちゃ。